深海の環境

一般に深海とは200m以上の水深の海を呼ぶ。
表面の区分は以下のとおりである。

*表層 水深0〜200m

*中深層 水深200〜1000m

*漸深層 水深1000〜3000m

*深海層 水深3000〜6000m

*超深海層 水深6000〜以深

深海はその環境が過酷なために、長い間生物は存在しないと考えられてきた。
しかし、科学技術の進歩によりすべての深海には生物が生息している事が分かった。
光の届かない深海においては、光合成がされないために植物プランクトンを基礎として食物連鎖が成り立たない。

深海の生物を支えている物は、表層で行われた生物の活動後に残される排泄物や、遺骸である。
それら有機物はマリンスノーとなって、深海まで達し、堆積してそこに生息する生物活動の基礎となっている。
このマリンスノーを基礎としてわずかではあるが、深海の食物連鎖も成り立っている。

深海には光も達せず、高水圧と低水温の厳しい世界である。
しかし地球上の海の93%は200m以上の深海であり、海の平均水深は約3800mである。
深海の生物圏は広大であり、地球上最大の広さを持っている。


無人探査機「かいこう」の発見

水上のマリアナ地域、サイパンの天気は熱帯特有であり様々に変化します。
しかし、マリアナ海溝で最も深いチャレンジャー海淵の海底は、光のない暗黒の静かな世界であり、およそ1,100気圧、低水温(約2℃)で非常に栄養分が少なく、生物にとって非常に過酷な環境である。しかし2002年10月、海洋科学技術センターが長崎大学、宮崎大学、米国モントレー湾水族館研究所など多くの研究機関の協力のもとに行ったマリアナ海溝潜航調査で、10,000m級無人探査機「かいこう」が10,896mの海底から採取した泥からは、過酷な環境にもかかわらず多数の有孔虫が発見された。


探査機

しんかい6500
日本が保有する有人探査機 3名が搭乗できる。
水深 6,500 m まで 2 時間ほどで到達する。一度の潜航時間は 9 時間程度である。

かいこう
日本の保有する無人深海探査機としては「かいこう」、「UROV7K」、「ディープ・トウ」、「ハイパードルフィン」、「うらしま」などがあり、最も深く潜航できるのが「かいこう」である。

アルビン
アメリカ合衆国が所有する。水深4500mまで潜航できる有人深海探査船であり3名搭乗である。
1964年完成の古い探査船だが、耐久性に優れいまだに現役であり、これまでに数々の発見をしてきた。世界中の深海探査船の潜水時間を合わせてもアルビンの潜水時間に及ばない。

ミール
ロシアの有人深海探査船。6000mまで潜航でき、深海に沈むタイタニック号を撮影した。

バチスカーフ・トリエステ
スイスで設計されアメリカが保有。1953年に進水したバチスカーフ・トリエステは深度約10900mという世界一深く潜った有人潜水艇として知られており、現在この深度に達する有人の潜水艇は存在しない。

 深海では太陽光が届かないため光合成ができない。そのため海の表層とは環境や生態系が大きく異なっている。
 さらに高水圧・低水温・暗黒などの過酷な環境条件に適応するために、そこに生息する生物は独自の進化を遂げていて、身近にみる生物からは想像できないほど特異な形態・生態を持つものが多く存在する。